【エンジン】トルク(Nm)と回転数(rpm)から出力(kW)を求める計算式

エンジニアの技術メモ

今回は、エンジンのトルクと回転数から出力を計算する方法について簡単に解説します。

この記事を読めば、下記の疑問を解決することができます。

  • トルクと回転数からエンジンの出力はどうやって計算するの?
  • エンジン出力の計算式の考え方は?
  • 馬力と出力ってどう違うの?

↓トルクや馬力の定義や計算方法について知りたい方は下記の記事で解説しているのでご覧ください!

エンジンの回転数とトルクの関係と馬力(=パワー)の計算方法

スポンサーリンク

エンジンの出力と計算方法

出力の定義

出力とはいろいろな意味で使われることが多いですが、一般的に理系のエンジニアが出力という言葉を使う場合の意味は、

「仕事率=単位時間あたりにした仕事」

を指す場合がほとんどで、単位は「kW」「W」で表示されます。

電力や話題の燃料電池やリチウムイオン電池の出力などを指す場合によく用いられていますね。

仕事ってなんだっけ?という方は

下記のサイトに分かりやすく解説してあったのでご参考にされると良いと思います。

参考:わかりやすい高校物理の部屋

スポンサーリンク

まずはこれだけ!トルク(Nm)と回転数(rpm)から出力(kW)を算出する計算式

出力の定義についてわかったところでトルクと回転数からエンジンの出力を計算する式を知っておきましょう。

細かい導出などはおいといてとりあえず出力を計算する式だけ載せておくと

(エンジン出力 kW)=(トルク Nm)✖️(回転数 rpm)/ 9549

となります。「今は出力さえ計算できていればよい」という人はとりあえずこれで計算して頂ければ問題ないです。(エンジニアの世界では今はたまにこうゆう場面ある・・・笑)

もう少し詳しく知りたい方は、下記で解説するので、もう少しお付き合いください。

スポンサーリンク

エンジンの出力の計算方法詳細(なぜ9549で割るか?を知りたい人は読んでください)

まずはエンジン出力を計算するための式を導出していきます。

まずはトルクについてですが、トルクは回転体に働く回転方向に回そうとする力、すなわち力のモーメントなので、トルクを求める式は

(トルク Nm)=(回転円の接線方向に働く力 N)✖️(回転円の半径 m)

で計算できます。

先ほど「出力は仕事率」であり、「単位時間あたりの仕事」であると説明したので、出力は

(出力 W)= (回転円の接線方向に働く力 N)✖️(移動距離 m) / (時間 s)

で計算することができますね。

ではここで、回転体の移動距離について考えると、1s間に1回転した場合は、ちょうど円の円周分だけ移動したことになりますよね? ということは、回転体における1s間における移動距離というのは、

(1s間の移動距離 m)=2✖️(円周率π)✖️(半径 m)✖️(1s間の回転数)

で計算可能です。

これを出力の式に代入すると

(出力 W)=(回転円の接線方向に働く力 N)✖️2✖️π✖️(半径 m)

青文字の部分は前述した トルクに該当するので

(出力 W) = 2✖️π✖️(トルク Nm)✖️(1s間の回転数 s-1

ここまで来ればほぼ導出できていますが、エンジンの回転数はrpm、すなわち1分あたりの回転数で表示されることがほとんどなので、回転数を1sあたりの回転数に換算してあげると

(出力 W ) = 2π✖️(トルクNm)✖️ { 回転数 rpm)/ 60 }

さらに単位をkWに換算すると

(出力 kW) =2π✖️(トルクNm)✖️(回転数 rpm) / 60 / 1000

この式で定数の部分を計算すると

2π / 60 /1000 = 2 ✖️ 3.1415・・・/ 60 / 1000 = 0.00010472 ≒ 1/ 9549

なので

出力 kW)= (トルク Nm)✖️(回転数 rpm) / 9549

となります。

スポンサーリンク

馬力と出力の違い

馬力と出力の違いは単位だけで、同じ指標です。

出力kWを馬1頭分のパワーで換算しているだけです。

よって計算した出力kWを 0.7355kWで割れば 単位を馬力に換算することができます。

スポンサーリンク