【保存版】アンモニア燃料とその他燃料(メタン・水素・プロパン)の燃焼特性(物性値)一覧表

アンモニアについて

今回は、アンモニア燃料とその他燃料の燃料特性の違いについてまとめたいと思います。

この記事をブックマークしておけばアンモニアとその他の燃料の燃焼特性の違いが一覧で確認することができます。

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アンモニア燃料と各種燃料(メタン・水素・プロパン)の燃焼特性一覧

まずはアンモニアとよく比較される燃料との燃焼特性を一覧にまとめたのでご覧ください。

日本燃焼学会誌 カーボンフリーアンモニア燃焼(東北大学 小林氏著)より引用

燃料種アンモニア
NH3
プロパン
C3H8
メタン
CH4
水素
H2
沸点@大気圧(℃)-33.3-42.1-161.6-252.9
液化圧力@20℃(atm)8.58.5常に気体常に気体
低発熱量(MJ/kg)18.646.650.2120.4
可燃当量比範囲(ー)0.63~1.400.51~2.510.50~1.690.10~7.17
最大燃焼速度(m/s)0.070.430.372.91
最低自着火温度(℃)651432537500
最高断熱火炎温度(℃)1750202019702120
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アンモニア燃料の液化圧力はプロパンと同じ、水素は常温で液化不可

一覧表を見ると、アンモニア燃料の液化圧力は8.5atmと一般家庭でよく利用されているプロパンガスと同等の圧力で液化することができることがわかります。一方で、水素は20℃で常に気体とあるように水素は液体にするためにかなり厳しい条件が必要です。

燃料として輸送することを考えた場合、液化条件が緩やかである点は効率の面で大きなメリットになります。

実際に、経済産業省のエネルギー庁が出している資料では、水素・アンモニアを燃料とした場合の発電コストは輸送費で大きく差が開いています。詳しく知りたい方は、下記の記事で解説しているのでぜひご覧ください。

カーボンニュートラル燃料としてアンモニアが注目される理由3つ

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アンモニアは水素、プロパン、メタンに比べて圧倒的に燃えにくい

アンモニアの燃焼速度は水素の約1/40、圧倒的に遅い。

まずは、アンモニアの燃焼速度を見てみましょう。アンモニアの燃焼速度はプロパン・メタン・水素と比べてかなり遅いことがわかります。水素と比べると1/40と圧倒的な差があります。

アンモニアの発熱量は小さく、最小自己着火温度も高い

さらにアンモニアは自己着火するための温度が高いだけではなく、発熱量も低いという特徴があります。

燃焼するために必要なエネルギーが大きいにも関わらず、発熱量も低いので自力で着火し、燃焼を継続していくというのがいかに難しいかが伺えます。

アンモニアは可燃範囲も狭い。

アンモニアは自分で燃え出すために必要なエネルギーが大きく、しかも自分で発熱できるエネルギーが小さい。極め付けは、可燃範囲も狭いといった特徴があります。

アンモニアではなくプロパンやメタンが普及してきた理由がわかる

ここまでを振り返ると、カーボンニュートラルで注目されるまで、アンモニア燃料に光が当たらなかった理由がなんとなくわかります。アンモニアに比べると、メタンやプロパンは圧倒的に使い勝手が良さそうですし、水素は保存方法こそネックですが、魅力的な燃焼特性を有していることがわかります。

今後、アンモニア燃料が普及していくためにはこの燃焼特性の課題は必ずクリアしなければならない問題です。

他にも課題は山積みですが、日本はアンモニアの分野ではリードしているので国がしっかり先導して、企業と大学を盛り上げてうまく先行者利益を得られるよう、頑張ってもらいたいものです。

アンモニア燃料の他の課題が気になった方は、下記の記事をぜひご覧ください。

アンモニア燃料の課題とは?アンモニアが普及しない理由4つ

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