
今回は、こんな悩める学生さんのためにテストに出る部分だけをわかりやすく解説した記事を書きます。
アンモニアを作る材料は聞き慣れない物質を使っているので、なかなか覚えにくいのではないでしょうか?今回は覚えやすい覚え方も紹介しているのでお楽しみに♩
とりあえずは、下記の要点3つを覚えておけば問題ないです。
- アンモニアは 塩化アンモニウム と 水酸化カルシウム を加熱して作る!
- 生成したアンモニアは 上方置換法 で 捕集する
- アンモニアは刺激臭があるため、取り扱い注意!
アンモニア(NH3)の作り方
アンモニアの作り方:塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜた粉を加熱する
アンモニアは、下図のように、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜた粉を試験管に入れてバーナーで加熱することで作ることができます。

ここで中学生のみんなを嫌な気分にさせるのは、塩化アンモニウム、水酸化カルシウムという聞いたことのない得体の知れない物体が材料となっているところだと思いますので、下記の覚え方を参考にしてみてください。
おすすめの覚え方を2つ紹介
語呂で覚える
アンモニアの作り方は、
水曜(水)に参加(酸化)の軽(カル)い演歌(塩化)大会はアンモニア(ム)の優勝
と語呂で覚えてしまいましょう。

イメージで覚える
アンモニアを作るのだから当然、アンモニアを含む物体は材料として必要ですよね。まずは、塩化アンモニウムという物質を覚えてしまいましょう。
そしてもう一つの水酸化カルシウムですが、水酸化カルシウムは今後良く出てきます。実は、水酸化〇〇というのは、塩化〇〇と反応させることが多いです。これは高校化学の範囲になってしまいますが、酸・塩基反応と呼ばれる反応が絡んでいるためです。
あとは、アンモニアの成長(発生)には、カルシウムが必要。 みたいなイメージを持っておけば、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムが材料になる というのはイメージできると思います。
最後に、加熱についてですが、塩化アンモニウムも水酸化カルシウムも粉のような物体です。固体と固体は混ざって反応しにくいために加熱しています。これは料理をイメージするとわかりやすいです。塩と材料をよく混ぜ合わせようとするならフライパンで加熱しますよね?あれは、材料(固体)と塩(固体)をよく馴染ませるために加熱しながら混ぜている行為になります。
アンモニアの捕集方法
アンモニアの性質は、 水によく溶け、空気よりも軽い。そして臭い。
アンモニアの性質についておさらいしておきましょう。
アンモニアの性質で覚えておかなければならないのは下記の三つです。
- 水によく溶ける
- 空気より軽い
- 臭い(刺激臭)がある

なんて、思った学生さんもいるのではないでしょうか?
ご安心ください。アンモニアの性質についても簡単な覚え方があるので紹介します。
アンモニアの性質覚え方はトイレのイメージでつかもう!
突然ですが、皆さんのおしっこはなんだか臭くないですか?トイレに行くと独特のにおいがあると思います。
あの不快なにおいの正体は実は、アンモニアなのです。 おしっこの中にはアンモニアが含まれているためトイレはちょっとくさいのです。
正確には、アンモニアが反応した尿素という物質なのですが中学生では習わないので置いておきます。
さて、本題ですがおしっこの中にアンモニアが含まれているということは
アンモニアは おしっこ(水)によく溶ける!
おしっこがくさい = アンモニアがくさい(刺激臭)
というように、イメージがつくのではないでしょうか?
また、トイレに入ってくさいということは、空気の中でアンモニアガスが動いているとイメージが湧くのではないでしょうか?つまりは
アンモニアは空気よりも軽く、鼻ににおいが入ってくる
性質を理解すれば、上方置換法しかありえない!
アンモニアの性質のイメージが沸いたところで、作ったアンモニアの捕集方法について考えてみましょう。
基本的には、水上置換法、上方置換法、下方置換法の3つしかガスの捕集方法はありません。よって、これらを消去法で選んでいきます。
普通に考えると実は、水上置換法が最も優れたガスの捕集方法です。これは水上置換法であれば試験管に入っているのは水か、捕集したガスのどちらかなので言うまでもないと思います。
ただし、アンモニアはおしっこに溶けているように水に溶けてしまうため、水上置換法はできないです。理由は、水に入った瞬間に溶けてガスとしては存在しなくなってしまうため、試験管にガスが入っていかないためです。
では残りは上方置換法か下方置換法のどちらかですが、アンモニアは空気よりも軽いので下方置換法では試験管の中にガスが入っていかないです。
あとは、消去法で 上方置換法 のみが残ると思います。